自己紹介

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豊後高田市, 大分県, Japan
アメリカ人である両親を持ちながら、日本の片田舎で生まれ育ち、自分はどこに属するのか、国籍とはなにか、国とは何か、どうしたら世界の平和は訪れるのかと幼い頃から考えてきました。もちろん、答えにはたどり着いていないのですが、自らが考えることや思うことを言葉にしたり、文章にしたり、時に対話する場をつくったりすることでより良い社会の実現を目指しています。

2012年12月20日木曜日

政治文化

わたしは、日本列島で生まれ育ちながらもこの国の選挙権はもっていない。
しかしながら、この列島に住むひとりとして、今回の国政選挙は大切だと思っていた。

メディアの報道の仕方からすれば、早くから自民党が優勢で、衆議院が解散された際には自民党政権が誕生すると報じていた。自民党の総裁選においては、時の政権が直面している諸問題はさておき、福島や東日本の広範囲で被曝している人々はさておき、たっぷり時間をとっては自民党の総裁選を大きく取り上げた。その後は領土問題とされる報道や北朝鮮のミサイル発射だどうのこうの。。。テレビをみる人々は煽りあおり続けられた。テレビをみないので分からないが、たぶん選挙が終わって領土問題の報道は少しは減ったのではないかと思う。

まず、ひとつ提案したい。
テレビをみる時間を少しずつ減らしていこう。
時のニュースを知ることは重要だし、物事の報道のされ方をみる上では勉強にはなるのかもしれないが、どうもテレビの影響はあまりに大きい。Gil Scott-Heronがいつか言ったように、「The revolution will not be televised...」。カクメイとは報道されないもの。つまり、テレビをみることで自らの動きや思考は抑制され、この世界への絶望も次第に増大していく。

今回の選挙の投票率の低さは不自然だが、もし本当に投票率が低かったとしたら、やはり20代〜30代が最も低いのではと思ってしまう(そうでないかもしれない)。
同時に、2011年にフクシマを経験しているこの列島でまたもや原発を推進する政権が誕生することの異常さを理解しなければいけない。その為には、自らと同じ考えや世界観を持った人々とのつながりを強くすることも大切だが、同じ世界に生きていない人との交流も欠かせないとわたしは思う。政治的には山本太郎さんが力説したように、基本的にはAとBの闘いなのかもしれない。ただ、この世界は本質的に多様で、皆いろいろな物語の下、生き方を決断している。分断すること、創造された「境」のもと自身のアイデンティティーを形成していくことは国家というひとつの時代が実に巧みにやってきたことだと思う。ただ、これからは本当の意味で独立する時代なのかもしれない。それは、国家から自らが独立するということ。国政に参加することが大切ではないと言っているのではなく、政治がピラミッドの一番上に君臨しているわけではないということを知ることだと思う。

今、京都にいる。
昨日はアメリカ国民である2人の友人と悪夢のようなブッシュ政権を思い出していた。
アメリカは8年間ブッシュ政権を経験したことでオバマが誕生した。ブッシュなくしては、オバマは誕生しなかったとひとりは語った。オバマが政治的にいろいろな欠点を有していることは言うまでもないが、彼が大統領になったことでアメリカ国民に与えた意識の変化は計り知れないとわたしは思う。大統領=白人のおじさんであったアメリカにおいて、アメリカで育つ子どもたちの世界観はがらりと変わった。

平和憲法の改正を謳う党が日本をリードすることになった。徴兵制の話もある。
311においてもそうだったように、命を脅かす政策を許さないのは母親だ。政治的に言えば母親がこの日本において鍵を握る有権者層なのではないかとなんとなく思う。それは国政だけではなく、地方選挙も同じだと思う。

そして、最後に言いたい。
やはり、変化はひとりひとりの意識から起こり、それが連なり、文化となるのだと思う。
投票率は低いのも政治文化の問題なのだろう。今回の選挙結果を受けて、落胆した人は数知れないと思う。ただ、望みある毎日を生きていく私たちの意志は変えられない。

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